CLIENT:PINEGOLF
WEB:https://pinegolf.jp/
TAG:UX/UI
パインゴルフのコンセプトは「高品質な練習環境を常識的な価格で提供する」ことです。
ここでいう常識的な価格とは、インドアゴルフ業界では破格ともいえる1回¥1,000の利用料金です。一般的な月額利用料が¥2,000〜40,000とされる中で、ユーザー目線に立ち、リーズナブルかつ高品質なサービスを提供することが必須でした。
加えて、施設設備にもこだわり、通常のゴルフマシンが¥70〜80万であるのに対し、約¥450〜500万の最高峰マシンを導入。これらの基準をクリアするためには、徹底的なコスト削減が不可欠でした。
そこで『施設無人化』という選択をとり、人件費の削減を進めましたが、無人化によってサービスの質が低下し、ユーザー満足度が下がる懸念もあったため、デジタル化による高い顧客体験の提供が重要な課題となりました。
目次
1.課題:リーズナブルで質の高いサービスの実現
「高品質な練習環境を常識的な価格で提供する」ことを事業のコンセプトとし、ユーザーが負担しやすい金額で高性能な設備を提供することが求められました。
しかし、コストを抑えながら高品質を維持するのは容易ではなく、運営コストの削減が課題となりました。
2.解決策:無人化とデジタル化でのコスト削減と顧客満足度の向上
運営コストの削減に向け、店舗の「無人化」をはじめとする徹底したデジタル化に着手しました。
具体的には以下の施策を実施:
- 無人運営の導入:スタッフが常駐しなくてもスムーズな利用ができるシステムを導入し、人件費を削減。
- 予約・来店のオンライン化:公式LINEを通じた会員管理と予約システムを導入し、入会から利用まで全てをデジタルで完結。会員にとって手軽でストレスのない体験を実現しました。
3.結果:運営コスト削減と会員数の目標達成
- 運営コストの大幅削減:無人化により、ほぼゼロの人件費で施設運営が可能となりました。
- 顧客満足度向上と会員数増加:シンプルな利用フローが評価され、会員数は目標の300人を3ヶ月で達成し、高い顧客満足度も維持できました。
具体的には、予約システムや顧客管理をオンライン化し、利用者がストレスなく施設を利用できる環境を構築しています。以下に、主要な施策とその効果について解説します。
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予約・来店フローの無人化とデジタル化
施設の無人運営にあたり、入退室や打席予約をスムーズに管理するため、スマートロックと予約システムを組み合わせた「入退室管理システム」を導入しました。
このシステムにより、会員は公式LINEから手続きし、来店の際にスマートフォンで施設を利用できるようになりました。LINEの活用で、ユーザーの利用フローが一元化され、操作が簡単で利便性の高い仕組みが提供されています。
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公式LINEとの連携によるユーザビリティ向上
顧客体験を高めるために、予約や入退室に必要なすべての操作をLINEで完結させる設計にしました。LINEは多くの人が日常的に利用しており、専用アプリと比較してコスト面でもメリットがあります。具体的には、以下のサービスがLINE上で提供されています:
- 入会手続きの受付:公式LINEを通じて会員登録ができ、初回の施設利用までの流れが簡単に案内されます。
- 利用予約と入退室管理:会員が簡単に空き状況を確認でき、希望する時間を予約。予約が完了すると、来店時にはLINEを使って施設の開錠が可能になります。
- 問い合わせの自動対応と動画マニュアル:利用方法やサービス内容の問い合わせにもLINEの自動対応機能を活用。また、初めて利用する方に向けた施設の使い方や設備の案内を動画で提供し、利用者が戸惑うことなく施設を利用できるようサポートしています。
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成果と課題
これらのデジタル施策の導入により、運営コストが大幅に削減され、人件費をほぼゼロに抑えつつも、質の高い顧客体験を維持できました。
会員数は3ヶ月で300人の目標を達成し、リピート率も高い状態を保っています。
また、LINEでの一元管理により、会員はシンプルで直感的な操作が可能になり、利用満足度も向上しました。
4.今後の課題
今後の課題として、LINE以外のユーザーにも対応するための汎用的なシステムの拡充や、さらに細かな顧客対応を可能にするカスタマーサポートの強化が検討されています。
また、集客面でもWEB広告やコンテンツ発信を積極的に取り入れ、ユーザーとのコミュニケーションを増やしています。
無人化とデジタル化による大幅なコスト削減と顧客満足度の向上という目標を追求しています。