前回の記事では、LINE公式アカウントと連携するマーケティングツール「Lステップ」の概要についてご紹介しました。
今回は、無人インドアゴルフスタジオを運営するPINE GOLF大橋様の事例をもとに、Lステップを活用してどのように課題を解決し、顧客満足度を向上させたのか、その取り組みをご紹介します。
前回の記事はこちらから:【LINEマーケティングをもっと便利に!】Lステップのご紹介
目次
事例アカウント紹介:PINE GOLF大橋様
PINE GOLF大橋様は、スタッフが常駐しない無人インドアゴルフスタジオを運営されています。
この新しいビジネスモデルでは、施設内で直接的なスタッフの対応がないため、ユーザーとのすべてのコミュニケーションをWeb上で完結する必要があります。
そこで、PINE GOLF大橋様はLINE公式アカウントとLステップを導入し、無人運営でもスムーズなユーザー体験を提供する仕組みを構築しました。
以下は、運営における特徴です。
・無人で運営されるインドアゴルフスタジオ
・オペレーションをすべてWebで完結させるシステム
・Lステップを活用した効率的な顧客対応
課題
PINE GOLF大橋様が運営する無人インドアゴルフスタジオは、新しいビジネスモデルであるがゆえに、以下のような課題がありました。
これらの課題は、無人店舗特有の問題として多くの業界で共通する部分でもあります。
1. 利用者が不安を感じる
無人店舗のため、ユーザーが施設の利用方法やトラブル発生時の対応方法について不安を抱くケースが多くありました。
特に以下のような場面で不安が顕著でした。
・初回利用時に操作方法がわからない
・機器トラブルが起きた場合、誰に相談すれば良いのかわからない
・支払い方法や予約確認のプロセスに対する疑問
2. 契約への心理的ハードルが高い
利用を検討している段階で、オンライン完結型の契約プロセスに躊躇するユーザーが一定数存在しました。
・入会手続きの複雑さがネックとなり、途中で離脱してしまう
・契約後のサポート体制に対する不安
無人運営特有の「対面サポートがない」という状況が、心理的な抵抗感を生み出していました。
3. 問い合わせ窓口の不足
問い合わせたいことがあっても、ユーザーは「誰に、どのように聞けば良いのか」がわからず、不満を抱くことがありました。
・電話での対応がないため、リアルタイムでの回答が得られない
・一部の質問がWebサイトに記載されておらず、情報不足と感じるケースも
この結果、ユーザーは利用前や契約後に不安を抱えることが多くなっていました。
4. 問い合わせ対応が煩雑化
問い合わせ窓口が限られていることで、寄せられる質問が集中し、対応が煩雑化する問題もありました。
・よくある質問やFAQで解決できないため、スタッフへの問い合わせが増加
・重複する質問への対応に時間が取られる
・問い合わせの内容や頻度を可視化できていないため、効率的な対応が難しい
無人運営でも効率的な顧客対応を実現する必要性が明確でした。
Lステップを利用した改善策
これらの課題を解決するため、は以下のようなLステップを活用した多面的な施策を実施しました。
1. LINE内でのチャット窓口を追加
ユーザーが気軽に質問できる環境を整えるため、LINE内でのチャット対応を導入しました。
自動応答とスタッフ対応を組み合わせることで、即時対応と柔軟性を両立。
これにより、不安を抱えていたユーザーも利用開始までスムーズに進めるようになりました。
2. カルーセルを利用した入会手順や利用方法の案内
LINEのカルーセルメッセージ機能を活用し、視覚的に分かりやすい案内を作成。
・入会手順の流れを1ステップずつ解説
・利用方法を画像付きで紹介
この仕組みにより、契約の離脱率を大幅に低減しました。
3. トリガーによるユーザー属性の収集とセグメント化
ユーザーがLINE上で特定の行動(例:ボタンをクリック、特定のメッセージを入力など)を行った際にトリガーを設定し、クリックや契約状況などのデータの自動収集を行いました。
この情報をもとに、ユーザーごとに適切なメッセージを配信できる仕組みを構築しました。
4. ユーザーのステータスや属性に応じたステップ配信
属性やステータスに応じて、契約後の利用案内やトラブルシューティングの情報を段階的に配信しました。
・未契約向け:シュミレーションマシンの紹介やキャンペーンの案内
・新規契約者向け:施設の使い方やマナーを解説
この施策により、全ユーザー層へのアプローチが可能になりました。
■新規契約者向けのステップ配信例
5. LINEトーク内でのFAQの実装
ユーザーから寄せられる「よくある質問」を分析し、LINEトーク内で簡単に検索できるFAQ機能を構築しました。
契約方法や施設利用方法、トラブルシューティングなど自動応答で対応できる範囲が広がり、スタッフ対応が必要な問い合わせ件数を大幅に削減しました。
6. ステータスに応じたリッチメニューの切り替え
各ユーザーの利用状況や契約ステータスに応じて、リッチメニューの内容を動的に変更。
必要な情報を即座に表示することで、ユーザー体験を大きく向上させました。
・未契約者向け:キャンペーンや契約手順、WEB内覧会のご案内
・利用者向け:施設入退館QRコードやレッスン予約、FAQやマシンのマニュアルなど