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転職してわかった紙とWebのデザインの違いと注意するポイント その3

【前回の記事】その2その1前回の続き

Webデザインの特徴

紙の大きな特徴はWebのデジタルな環境と違い、印刷物など現物が残るところだと思います。紙は印刷物を目で見て、触れるなど五感で感じる印象も含めてデザインだと考えています。紙自体が持つ印象に加え、加工を行うことでデザインのパターンは無限に広がってくることが非常に面白いところです。用紙の種類・加工について用紙は厚い、薄い、光沢感、透明、エンボス、触り心地が違うなど多種多様な特性があります。加工についても3つ折り、観音折などの折加工、箔押し加工、耐水加工、チケットなどのミシン目、シール加工など組み合わせることで用途に合った印刷物の制作を行うことができます。紙のデザインはこの「目的に合った印刷物」を作れるかがポイントで、どういった場所で、誰が、どのタイミングで見るのかを想定してデザインを行わないと効果的なデザインとは言えません。Webデザインも同じですが、デザインの前に要件をどれだけ把握できるかが重要です。印刷についてパッケージや梱包用の箱、店舗外装、看板など様々な印刷を行ってきたことで、印刷の知識についても身に付き、デザインするうえで非常に役立っています。機械で可能な折加工・印刷手法、手作業で行わないと難しい加工など印刷費用に直結してくるので、クライアントに提案を行う前に費用対効果を考えたデザインの提案ができるようになりました。実際に印刷会社さんにお願いして工場を見学させていただいたり、印刷の立ち合いで色の調整を何度も行い、印刷に関する専門知識をご説明いただいた経験が活きていると思います。私は運よく業務の中で経験できましたが、なかなかデザインを行っているだけでは身に付かないものが多いです。どうしても経験や知識がないと出来上がりの印刷物のイメージはわかり辛いものです。言葉だけでは伝えることが難しいのでクライアントに説明する際は様々な印刷物のサンプルを用意し、加工や紙の性質、特長などメリット・デメリットをできるだけわかりやすく伝え、少しでもイメージを共有できるよう気をつけています。

Webデザインの特徴

転職して分かったことですが、WEBデザインはデザインの知識があるだけでは行うことができません。デザイン以外での知識の量で品質が変わるといっても過言ではありません。例えば、サイトを制作する場合、必要な知識として以下が挙げられます。・マーケティング・Googleアナリティクスなどを使用した数値の分析・HTML、CSS、JavaScriptなどコーディング・UI/UX・SNS・システム/仕様・サイト設計、構成・スマートフォン、タブレットなどのデバイス・SEO・専門用語(CPO、CTA、LTV等)・個人情報の取り扱いや著作権・セキュリティなどなど詳細に書くとあまりにも多すぎるので、ざ~っくりまとめるとこんな感じです。新しい仕組みやサービスが日々、生み出されているので動向を注視することも重要ですね。膨大すぎて、自ら情報を取りにいかないとすぐに追いつかなくなります…複数の専門スタッフと要件やスケジュールを確認しながら制作を進めていくのでコミュニケーション能力も必要になってきます。いくつもの案件をまたぐので管理ツールを導入し、誰が、何を、どのタイミングで行っているのか把握できる環境を整えています。ホームページなどWeb上にあるコンテンツは誰でもアクセスすることができますし、世界中に情報を発信することができるのがメリットかなと思います。ですが、たくさんのユーザーに快適に閲覧してもらうために必要になることの大半は、デザイン以外の知識が占めると思っています。(デザインは全体の1割強ぐらい?)転職したての頃は覚えることが多すぎて苦労しました…
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この記事を書いた人

村尾 俊一

Creative & Development Division