1. トップページ
  2. コラム
  3. CMSの仕組みとワードプレスの特徴について

CMSの仕組みとワードプレスの特徴について

弊社では自社で開発したCMSの構築・運用を手掛けているのですが、要件やご予算によってワードプレスを中心に外部CMSを導入する場合もあります。今回はWEBサイトを運用していく上で必ずと言っていいほど必要になってくるCMSについてご案内いたします。

CMSとは

CMSは、コンテンツマネジメントシステムの略で、WEB上のコンテンツ(写真、文章、動画)を管理する仕組みです。WEBサイトの運営に欠かせないものであり、その利用は年々増加しています。CMSを使用することで、実際のHTMLやCSSを用意することなく、管理画面に登録するだけでWEB上に新しいページやコンテンツを表示させることができます。CMSは、ブログ機能やSNSでの投稿機能のように、インターネット上で情報を発信する機能に特化しています。また、EC-CUBEやShopifyのように、EC機能に特化したCMSもあります。

コンテンツマーケティングの重要性が増している中、WEBサイトでのCMS導入率も年々高くなっており、全世界のWEBサイトのうち約55%がCMSを導入していると言われています。CMSの利用により、WEBサイトの運営コストを削減し、運営の効率化が可能になります。また、CMSを導入することで、コンテンツの更新や追加が容易になり、ウェブサイトの改善や更新がスムーズになります。これにより、ユーザーは常に新しい情報を提供されることになり、ウェブサイトの魅力を高めることができます。

CMSは、様々な業種、規模の企業で利用されています。特に、ウェブサイトの更新頻度が高い企業やECサイトを運営している企業にとっては、CMSの利用が不可欠です。

CMSの種類

CMSには大きく分けて、無料で利用できるオープンソースのものと、ライセンス契約が必要な商用CMSがあります。オープンソースの代表格はWordPressで、商用CMSではMovable Typeが有名です。オープンソースのCMSは、導入コストの低さや機能追加の容易さといったメリットがありますが、セキュリティ面や公式サポートによる安心感は商用CMSが勝っています。

もう1つ、CMSの種類として静的・動的の違いがあります。

静的CMSは、コンテンツを登録した際にHTMLファイルが生成されるので、ユーザーがページにアクセスした際にも直接HTMLデータがページとして表示されます。既に出来上がっているページを表示するため、表示速度が早く、アクセス集中にも強いという特徴があります。また、アクセスした際にデータベースと通信する必要がないため、セキュリティのリスクも動的CMSに比べて低い傾向にあります。ただし、コンテンツを登録する度にページを生成する必要があるため、サイトやページの再構築に時間がかかり、タイムリーな更新には向いていません。また、独自の機能などを導入するハードルも、動的CMSに比べて高くなりがちです。

動的CMSは、ユーザーがページにアクセスした際にCMSに登録されたデータベースを参照し、その結果がページに表示されます。静的CMSに比べて、コンテンツの投稿から反映までの時間は短く、リアルタイムの更新には最適なのですが、その分アクセス毎に通信が発生するため、ページの読み込みに時間がかかってしまい、アクセスが集中した際にはサーバーに支障が出る可能性があります。データベースと連携してページを表示するため、独自機能やカスタマイズの導入がしやすいといったメリットもあります。

圧倒的なシェアを誇るワードプレス

CMSの中でも圧倒的なシェアを誇るワードプレス。全世界のCMSのうち実に60%でワードプレスが使用されており、国内では80%を超えています。ワードプレスの主な特徴は以下の通りです。

1.オープンソース
商用利用も含めて無料で使用できます。常に新たな機能やテーマ(テンプレート)が追加されており、豊富なプラグイン(公式のものでも5万以上)があります。

2.SEO対策
レスポンシブ対応が容易で、MFI(モバイルファーストインデクス)にも対応しているため、SEO適正が高く、Googleもそのメリットを認めています。

無料かつ豊富なテンプレートを選べるため、CMS導入を検討する際には必ず候補に入るワードプレスですが、以下の懸念事項もあります。

  • 動的CMSのため、ページの読み込みに時間がかかり、アクセス集中による高負荷に耐えきれない可能性があります。
  • オープンソースのため、公式のサポートを受けられない可能性があります。
  • バージョンのアップデートも各自で実施する必要があり、サイトの環境やプラグインによってアップデートの工数が膨らむ可能性があります。
  • オープンソースかつ高い利用率を誇るため、ハッカーの攻撃対象になりやすい可能性があります。

導入コストの低さや利便性によって、CMS導入の際には必ず候補に上がるのがワードプレスです。

しかしながら、セキュリティやアップデート対応の観点から見ると、長期的な視野で検討しておかないと、構築後の運用時にリスクを抱えてしまうことがあります。つまり、CMSの実装は完了した時点で終わりではなく、運用していくための仕組みとして考える必要があります。
例えば、セキュリティ対策としては、ウイルス対策ソフトやファイアウォール等を導入することが考えられます。また、アップデート対応については、定期的な更新作業を行うことが必要です。これらの対策は、CMSを導入する際に必ず検討する必要があります。
また、CMSの運用についても、十分な体制を整えることが求められます。運用には、コンテンツの更新やバックアップ、トラブル対応等が含まれます。これらの業務を担当する担当者を決定し、運用マニュアルを作成することが必要です。
ホームページ・ECサイト運用に関する情報をメルマガで配信中!
WEB担当者様向けのお役立ち情報を無料でご案内しております。
登録は下記フォームから!


この記事を書いた人

山本 真史

Creative & Development Division