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著作権を考える

みなさんこんにちは!
いきなりですが、普段から「著作権」って考えていますか?

世の中の様々な物事に著作権があることは、周知の事実だと思います。
その権利を「侵害」したと認定された場合、賠償金が発生するなど、特に制作に関わる人間は当たり前に気をつける事項ですね。

しかし、実際に侵害したらどうなるのか?
また、どのような経緯で侵害してしまったのか?

そういった情報や記録は、裁判に発展した場合や、大きなニュース(オリンピックのロゴ問題とかですね)になった場合などでしか知ることはできません。


そんな中、先日あるTwitter上のやり取りを見つけました。
クリエイティブの著作権侵害の発覚から、最終的な解決まで、ツリー上でやり取りが行われていました。

そこで今回は、著作権侵害が起こったその後の流れを、Twitter上のやり取りを引用しながら紹介したいと思います。


■①発覚
著作権侵害が発覚した経緯は、ある編集者の方が偶然目にした広告のクリエイティブ(情報商材)からでした。
当時、出版した書籍の表紙と、広告のクリエイティブが、内容・デザイン共に酷似していました。

そこで、編集者の方が、広告の出稿主にTwitter上でコンタクトを取り、その後の経緯をツリー上で残すことになりました。


■②対応
今回、編集者の方の対応は「経緯の確認」と「その後の対応」について言及するものでした。

経緯に関して、以下の質問の回答を求めています。

1.なぜ模倣しようと思ったのか。教材・メンター等の指導なのか。その教材はなにか。
2.なぜ当書籍の表紙を選んだのか
3.誰が作成したのか
4.完成時にどう感じたか
5.誤認識で登録したユーザーの有無

その他、現状の把握のための質問もありましたが、ここでは割愛しています。

以下が当事者の回答です。

1.なぜ模倣しようと思ったのか。教材・メンター等の指導なのか。その教材はなにか。
個人の判断によるもの。
広告の調査を行った際に、今回模倣してしまったクリエイティブの形式が多く見られたため取り入れたいと考えた。

2.なぜ当書籍の表紙を選んだのか
自分が理想時だと考えるイメージだったため。

3.誰が作成したのか
クラウドソーシングにて発注し依頼した。

4.完成時にどう感じたか
満足していたが、著作物の模倣に対して、後ろめたさも感じた。


■③解決
上記の回答受けて、編集者の方が出した解決の条件は以下です。

1.著作権に関する書籍を3冊以上熟読し、内容を消化して、自身の言葉で著作権に関するコンテンツを発信すること

2.著作権啓蒙プログラムの事例として使うことの許可


この一連の流れから読み取れることは、「著作権の啓蒙」の場として設けたかったのではないかと思います。
冒頭でも挙げましたが、実際のやり取りや経緯というのはなかなか表に出づらいです。

当事者が回答していたように、おそらく「著作権」という認識はあったものの、そこまで大きく考えていなかったことが原因だと思います。


このように、制作に関わる人にとっては、絶対に切り離せないことです。

また、実際の制作者だけでなく、依頼した側にも責任を求められます。
今回の例は、啓蒙活動の一環として使用することを条件に、不問という処置をとられていましたが、現実は事案に発展する内容です。

参考とすることは、制作物のクオリティを上げるのにとても重要なことです。
しかし、参考と模倣はまったくの別物です。
この一連の認識は依頼側・制作側の双方が持っておく必要があります。

しかし、依頼側にとっては、上がってきた制作物が著作権を侵害しているか判断することは非常に難しいです。
依頼側ができることは、信頼できるところに依頼することが精いっぱいの対処法かもしれません。
「いいものを作ってくれる」という信頼も大事ですが、著作権など、わからない部分も安心して任せられるという信頼の尺度も同じくらい大事にしておくべきですね。

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この記事を書いた人

尋木 風都