こんにちは。
デザイントランスメディアのシステム担当の窪田です。
今回は「DNS」の仕組みについて、WEB初心者の方でもなるべくわかりやすいようにまとめてみました。
WEBサイト老朽化やリニューアルでサーバーを別サーバーへ移転する場合がありますが、
その際に、移転したにも関わらずサイトが切り替わらない事象が発生する事があります。
この現象が「DNSの浸透」などと呼ばれ、ネットワーク業界の都市伝説的な事象として知られています。
※「DNSの浸透」という言葉の表現は正しい表現ではないとも言われていますが、今回はよく耳にするこの表現を使用いたします。
今回はこの「DNSの浸透」について少し書きたいと思います。
結論:あまり気にしなくても良い…?
サーバー移行時にすぐに新しいサーバーに切り替わらないことがあり、この状態は「DNSの浸透」がまだ終わってないという言葉で表現されます。
「DNSの浸透」にはよく約72時間かかると言われており、この間は旧サイトが表示されたり新サイトが表示されたり、安定しない状態が続きます。
逆に言えば数日以内に切り替わって問題がない場合はそこまで神経質になる必要はありません。
ただし、ECサイト、ネットショップなどはその期間中にアクセス障害やユーザーの混乱を招く可能性があり、
機会損失や最悪のケースではお客様のクレームにつながる可能性もあります。
リニューアルする際には一度仕組みを理解しておけば、大きなリスクは避けられます。
DNSを理解するために
まずは関連用語のご紹介
DNSは「ドメインネームシステム」と呼ばれ、ドメインと深く関係のある仕組みです。
説明するために、まずは関連用語をご紹介します。
この用語を押さえておけば、DNSも難しくありません。
■サーバー:ここではウェブサイトやウェブアプリなどのサービスを提供しているコンピュータをさします。インターネット上における土地と考えていいでしょう。
■IPアドレス:インターネット上の住所。数字の羅列で表示されており、ウェブサイトにアクセスする際はIPアドレスのサーバーに接続される。(例:Google 172.217.26.35)
■ドメイン:IPアドレスの別名。IPアドレスを人間がわかりやすいよう変換されている。(例:Google www.google.co.jp)
■DNS:ドメインネームシステムの略称で、インターネット上のドメイン名を管理するシステム。ドメインを入力することで、どのIPアドレスに接続するか紐づけを行っている。
■名前解決:ドメインを入力することで、そのドメインに紐づいたIPアドレスをDNSから教えてもらう仕組み。
ドメインとは
少しだけドメインについて詳しくお話をしたいと思います。
DNSは「ドメインネームシステム」と呼ばれ、ドメインと深く関係のある仕組みとなります。
ドメインとは、インターネット上で利用される住所のようなものです。
インターネット上では、IPアドレスと呼ばれる番号でアクセスするサーバーを判断しています。
IPアドレスは「133.130.41.25」などのような表記で、利用しづらい物になっています。
そのため、ドメインを利用することえ「133.130.41.25」のような番号ではなく、会社名など覚えやすい名称(弊社であればdt-media.jp)でアクセスできるようになります。
ドメインとIPアドレスは紐付いているので、設定によってはIPアドレスでもドメインでも同じサイトを表示させる事が可能です。
実際の住所で言うと、緯度と経度(IPアドレス)でその場所に行くか、福岡県福岡市早良区百道浜〜(ドメイン)でその場所に行くかといったようなものです。
明らかに、後者の方が行きやすいですよね。
DNS(ドメインネームシステム)とは
DNSの役割
ウェブサイトにアクセスする場合、ブラウザにURLを打ち込んでアクセスをしています。ウェブサイトを表示するサーバーにもIPアドレスが割り当てされており、DNSがブラウザに打ち込まれたドメインを元にIPアドレスを返し、そのIPアドレスへアクセスします。
メールも同様に、@から後ろの文字列がドメインになりますが、DNSがIPアドレスを返し、相手先のメールサーバーにメールを送ります。
このように、IPアドレスとドメインを紐付けして管理している仕組みがDNSになります。
移転の時に何をするのか
サイトを移転させる場合は、2つの方法があります。一つは、DNSサーバーに設定されているIPアドレスを移転先サーバーのIPアドレスに変更する方法(DNSレコードの変更)、もう一つはドメインに紐付いているDNSサーバー自体を別のDNSサーバーに変更する方法です。
この変更作業を行った際に、すぐに新しいサーバーに切り替わらないことがあり、この状態を「DNSの浸透」がまだ終わってないという言葉で表現しています。
この「DNSの浸透」にはよく72時間かかると言われており、この間は旧サイトが表示されたり新サイトが表示されたり、安定しない状態が続きます。
DNSの切り換え
サーバーの老朽化やサイトリニューアル等で、サーバーを移行することがあります。
私たち人間が引っ越しをしたら住所が変わるのと同様に、サーバーも移行するとIPアドレスが変わります。
ただ、サーバーを移行したばかりの時はドメインを正しく入力しても、サイトにアクセスできないという現象が起こることも考えられます。
そのためにドメインとIPアドレスを紐づけるDNSの切り替えを行い、ドメインは変えずに新サーバーのページにアクセスできるようにする必要があります。
最後に
ウェブサイト制作を行う際は構築環境を準備する必要があり、その際に今回出てきた用語を避けては通れません。
私自身もこれらの用語や仕組みを理解するのに最初は苦しみましたが、「サーバーは土地」「IPアドレスはその土地にアクセスするための住所」みたいな感じで例えていくと、少し理解しやすくなるのではないかと思います。
これからホームページ作成を考えているWEB担当者の方や未経験の方の手助けになれば幸いです。